- 名称
- 秋田醸造株式会社
- 所在地
- 秋田県秋田市楢山登町5-2
- 代表兼杜氏
- 小林 忠彦
- 仕込水
- 太平山麓の湧き水
- TEL
- 018-832-2818
蔵のご紹介
当蔵は秋田市の中心部の位置にあります。近くには慶長7年(1602年)に佐竹義宣が久保田城を築いた今の千秋公園もあり、市民の憩いの公園として親しまれています。また毎年近くの大通りで行われる東北三大祭りの一つ竿燈まつりは、旧市内の37町内、職場、企業のより抜きの差し手若衆。勇壮なお囃子の音と「どっこいしょ」の掛け声とともに、1本約50キロの竿燈を額、肩、腰へと軽々と移し変えていく様は、観衆の心を幻想と感動の世界へと引き込んでくれます。今では県内外、海外からも多くの人が訪れ、秋田を代表する夏祭りとして親しまれています。この祭りにちなんで銘柄「竿灯」は命名されました。創業は大正8年。近年までは秋田市内の大手蔵元向けのおけ売りを中心に製造しておりました。現社長が就任した翌年の平成12年に、新社屋を建設。完成を機に、全ての仕込みを小容量の大吟醸用タンクとし、通年で低温管理貯蔵出来る設備も整えました。糖類、酸味料の使用を全て廃止し、秋田の伝統に磨かれた手法と素材と手造りにこだわった純米酒を中心に製造をしております。
造りに対する思い
秋田はかつて酒どころといわれてきましたが、戦後は旧2級酒といわれる糖類添加の日本酒を中心として発展してきました。秋田県内では現在でも糖類添加の普通酒が7割以上飲まれておりますが、年々消費量が減っているのが実情です。水にも米にも、また気候にも恵まれている中で、もう一度米を発酵させて造るという醸造酒の原点に立ち返り、おいしいと言われる日本酒を秋田で造りたいと考えております。
造りは大正時代に秋田県醸造試験場初代醸長の花岡正庸先生が普及に努めた秋田流の長期低温速醸法を基本としてすべての仕込みに実践しております。すなわち低温で仕込み(6度以下)もろみの最高温度も12度以下と抑え、25日以上かけてゆっくり発酵させてしぼります。
飲んだときにコクとふくらみがあり、かつ飲んだ後のキレのある酒を目指しながら、挑戦と進化の気持ちを常に意識し、真剣に酒造りに取り組んでいきたいと思っております。
仕込み水
仕込み水は秋田県内でも屈指の軟水である、秋田市太平山麓の湧き水を使用しています。水源は山深い場所にあり、水汲みの際、「熊」に遭遇することもしばしば・・・往復2時間かけて汲みに行っています。
【社長 兼 杜氏 小林 忠彦】
【営業 佐藤 正人】
【蔵人 吉田 孝輝】
【事務 小野 綾子】
【蔵正面】
【仕込室】
【麹室】
【麹の種切り】
【蒸し米】
米は10kgごとに厳密に限定吸水させてから、小型のステンレス製のこしきを使用して丁寧に蒸し米にします。 一度に500kgまで蒸かすことができます。
【麹室】
古くから伝わる秋田杉の麹室は広さも十分で乾湿も良く取れます。
【麹室】
酒母・添え麹で55~60時間、仲・留麹で50~55時間じっくり時間をかけて育てます。
【麹室】
すべて麹蓋を使い一枚一枚丁寧に麹造りをしています。麹蓋1枚に麹が約2kg入ります。
【酒母】
酒母タンクが6本でいっぱいになる小さな酒母室です。空調と行火を使用しながら、厳密に酒母を管理しています。
【酵母添加】
秋田の酵母を中心に使用しておりますが、開発者の池見先生が秋田にゆかりがあるということから金沢酵母も使用しております。
【仕込みタンク】
仕込みタンクは大きいもので1トン仕込みできる水冷タンクです。
【仕込みタンク】
現在はすべて総米500キロから800キロで仕込んでいます。
【杜氏】
社長の小林忠彦が兼務しております。